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世界ハンバーグ史のはじまり

ようこそ…『ハンバーグの世界』へ…

 

諸説ありますが、ハンバーグの歴史をさかのぼるとその原形は、いわゆる「タルタルステーキ」にたどり着きます。

 

タルタルステーキが生まれたのは13世紀ごろ。
中央アジア(現在のロシアやモンゴルの辺り)のタタール族が、ヨーロッパに侵攻していた時代(東ヨーロッパを支配した)のことです。

タタール族は馬で移動していたのですが、その乗り潰した馬も貴重な食料でありました。

しかし、馬肉は筋張って硬く非常に食べづらい…。そこで、馬の鞍の下に肉を置き、乗り手の重さで押し潰すことと馬の体温の相乗効果で柔らかくし、さらにそれを細かく切り叩く料理を開発しました。

「硬い肉を柔らかいミンチにして食べる」。

この発想が現在のタルタルステーキの原点となり、タタール族の侵攻とともにヨーロッパに広まりました。

 

文献によっては、自生している玉ねぎやチャービルなどの香草を混ぜ込んで肉の臭みを消す工夫をしていたとの記述も見られます。中央アジアは玉ねぎの原産地でもあるので、ハンバーグに玉ねぎを入れる文化もタタール族がルーツといえるかも知れません。

 

タルタルステーキは16世紀頃にドイツに伝わります。
※ロシアのバルト海沿岸諸国に伝わり、これらの地方と交易のあったハンブルグに伝わったともいわれています

 

ドイツのハンブルグはニューヨークを結ぶヨーロッパ最大の航路で、18~20世紀前半に掛けて、多くの人々がハンブルグからアメリカ移住に向けて出航していました。 時期を同じくして、タルタルステーキを焼いて食べる料理が生み出されました。焼き上げることで、冷蔵庫のない時代の航海中の保存食として重宝したのです。

(18世紀ごろ、ドイツ国内においてハンブルグのある領主が当時大流行していた牛生肉のステーキを、もっと美味しく食べられるように焼き上げたのが発祥との説もあります。)

 

安価な硬い肉しか手に入らない労働者階級にとっても、この調理法は願ったり叶ったり。時には、肉を水増しするためのジャガイモや米を練り込むなどの工夫もされて親しまれていたようです。

 

そして、この焼いたタルタルステーキが、ハンブルグから伝わった「ハンブルグ風ステーキ」としてドイツ人と共にアメリカに渡ったとされています。このハンブルグ風ステーキ=ハンバーグ・ステーキこそが、現在のハンバーグのルーツとされています。

 

執筆:バーグマン田形

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